屋根の錆は放置厳禁!自分で対処できる?
錆止めのメンテナンスの目安やおすすめの 対処方法を解説
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雨風や直射日光、さらに海の近くなら塩にも晒される鉄製の屋根は、経年により錆が発生します。
「錆が少しできているけど、これくらいなら放置しても問題ないか」
「そろそろ屋根のメンテナンス時期だが、錆はできていないため錆止めはしなくていいか」
「錆ができたので自分で何とか対応しようか」
など、建物の屋根の錆に関するメンテナンスでお悩みではないでしょうか。
実は小さな錆でも放置すると、大変危険です。
錆によって屋根に大穴が開く、強風でめくれ飛ぶなどの致命傷が生じると、膨大な修理費用がかかるだけでなく、工場などの操業にも影響してしまいます。
この記事では、工場・倉庫・店舗における屋根の錆を放置すると起こりうるリスクや、定期的なメンテナンスの目安、自分で対処する場合の方法や、おすすめの対処方法を解説します。
屋根の錆は放置すると雨漏りや崩落の原因に
2年で錆はこれだけ成長します!
屋根の錆を放置すると、潮風のない内陸部でもこれだけ進行します。
当然塩害を受ける海に近い地域なら、もっと錆の進行は早いです。
屋根の錆が進行すると、雨漏りや最終的には屋根や壁に致命傷を引き起こします。
屋根の錆止めメンテナンスの目安はいつ?
一般的に、屋根に錆止めを塗装しなおすメンテナンスの期間は10~15年が目安となります。ただし、これは建物や環境が健全な場合です。
以下のように錆止めの持ちが悪くなる要素があれば、数年で錆止めの効果がなくなってしまうこともあります。
- ・トタンや瓦棒などの屋根の材質が錆びやすいもの
- ・もともと錆のある建物に錆止めを塗っている
- ・グレードの低い錆止め塗料を使っている
- ・海沿いなどつねに塩害を受けている
屋根の錆止めのメンテナンスは「〇年までなら大丈夫」と一概には言えません。
定期的な屋根の状態チェック、必要に応じたメンテナンス、そして屋根の材質や環境に合わせた錆止め塗料を選ぶことが、屋根の錆防止には重要です。
意外と薄い屋根の鉄!厚さって何ミリ?
屋根の鉄は車よりも薄い
「錆が少しくらいできても、すぐには雨漏りや崩落はしないだろう」と思っていませんか。
一見厚くて丈夫そうに見える屋根の鉄ですが、実は想像よりも薄いのです。
部位やグレードによって異なりますが、乗用車のボディ系外板鋼板は1.0mm以下が一般的です。
一方、一般的な屋根板の厚さは0.6mmから0.8mmと、乗用車よりも厚みがありません。
工場などの建物の屋根は薄い鉄板を折り曲げて整形しています。工場を建設するとき、屋根をそのまま持ち運ぶことはできないため、薄いロール状の鉄板のまま運搬し、現地で整形してから屋根として被せるためです。
元々薄い鉄であることに加えて、折り曲げた部分の外側は引っ張られるので、コーティングと共に密度が減ります。
錆によって穴が開きやすく、錆を放置すれば折り曲げた部分からすぐに雨漏りが発生してしまうでしょう。
錆は建物が崩れる原因にも
錆が進行して屋根の穴が広がると、雨水が建物内部に侵入します。鉄筋コンクリートまで雨水が達すると、そこに錆が発生します。
錆によって体積が膨らむと、周りのコンクリートを押し広げてしまい、最後は建物や壁の崩落を引き起こしてしまうのです。
錆が発生したら、メンテナンスの目安は問わず早めの対策が必要になります。
錆取り処理や錆止め塗装はDIYできる?
錆止め塗装は「自分でもできるが難しい」
屋根に錆が発生したときや、錆止めのメンテナンスを「できるなら自社でまかないたい、自分でやってみたい」と思う方もいますよね。
錆止め塗料やローラーや刷毛、バケツなど錆への対処に必要なものはホームセンターなどのDIYコーナーや、オレンジブックやモノタロウ(MonotaRO)などの法人向け機械工具類の通販サイトでも入手できるため、自力での錆対処も可能です。
ただし、以下のような理由から錆止めの処理を自力で行うのは難しいでしょう。
- ・そもそも作業が大変
- ・「錆取り」で失敗して、屋根に穴が開く可能性がある
- ・作業をする人員が確保できない
- ・高所作業が禁止されている
屋根の錆止めは、まず発生している錆を除去しなければいけません。
錆を取るには業務用の電動サンダーにやすり(住友のスコッチなど)を付けて行います。電動サンダーが手元にない場合は金たわしでも代用できますが、効率的ではありません。
さらに除去した錆が表面に残らないように、塗装前に高圧洗浄などを行う必要もあります。錆取りの力加減を間違えてしまうと、逆に穴をあけてしまうリスクもあるでしょう(プロでも難しい作業です)。
工場などの屋根は大きいため、作業する人員が足りないことも多いです。2.1m以上の高所作業自体を禁止している企業も多いため、物理的に屋根での作業ができない場合もあります。
自力で錆止め塗装をすることも可能ですが、難しいためおすすめはできません。
錆止め塗装はプロにお任せできます
自分で錆止めを塗るのを失敗したくないとき、作業ができないときは工事付きで業者に依頼できます。
一般的に、足場を組む必要がない、または範囲が小面積でなければ1㎡あたり1,500円~2,000円程度でご依頼可能です。
プロに依頼すれば、錆防止のほかにも多くのメリットも
雨水や紫外線、暑さへの対策や外観の改善も同時にできます
錆止め塗装をプロに依頼すると失敗なく錆対策ができるだけでなく、ほかの課題も対策できるメリットも得られます。
塗装をするときは、一般的に塗料を2~3回以上重ね塗りをします。弊社にご依頼いただくことで、ご要望に応じて錆止め塗料と屋根の耐久性を高めるための塗料を併用いたします。
たとえば錆止めの塗料とともに、真ん中の層に防水塗料(シームレス工法やミラクールバリア等)、上の層に高日射反射塗料(遮熱塗料)を組み合わせることで、雨漏りや熱中症への課題を同時に解決できます。
ほかの塗料をサンドイッチすることで塗料に厚みが出るため、より錆止め塗料の耐久性を高めることも期待できます。シームレス工法の下塗り防水材(緩衝材)には錆を強力な柔軟性と密着性で抑え込む効果もあります。
塗料には色が付いていますので、お好みの色も選べます。
建物の見た目を改善したいときにもおすすめです。
建物の美観を良くすることで、気分が上がることによる生産性の向上、イメージアップにつながり、集客力や求人力アップも期待できるかもしれません。
環境や建物の状態など、ニーズに応じた提案も可能
「錆止め塗装は何回も行っているのに、錆が発生する」「どんなに錆対策しても無駄だ」と思っていませんか。
前述通り、錆止めの塗料の持ちは環境や建物の状態に左右されます。
何度も錆止め塗装を行っているのにも関わらず、錆が発生する場合は塗料のグレードを見直す必要があるかもしれません。
弊社では、環境や建物の状況に応じた適切な錆止め塗料をご提案いたします。
また、すでに建物の錆が大きく、錆止め塗料では錆が防げない場合でも適切な工法でのアプローチにより、錆対策ができます。
お客様のニーズに合わせて複数の方法をご提案できますので、屋根の錆にお悩みの際にはお気軽にご相談ください。
○錆止め塗料にプラスすることで付加価値を得られる商材
- ・遮熱塗料ミラクール(遮熱機能)https://kankyo-shiroki.com/product/miracool.html
- ・防水工事シームレス工法(防水機能)https://kankyo-shiroki.com/product/seamless.html
- ・ミラクールバリア/スーパーバリア(遮熱機能+防水機能)https://kankyo-shiroki.com/product/miracool-barrier.html
○塗装では対処できない錆に対応できる商材
- ・リリーフ工法(カバー工法・二重屋根)https://kankyo-shiroki.com/product/relief.html
リリーフ工法は、屋根に穴がすでに開いてしまっているなど塗装では解決できない場合に有効な工法です。