【意外な盲点!】太陽光パネル普及に潜む問題点

【意外な盲点!】太陽光パネル普及に潜む問題点

近年、再生可能エネルギーの導入が進む中、工場や倉庫に太陽光パネルを設置する企業が増えています。
しかし、太陽光パネルの普及には、処分に関する問題や有害物質の流出など、多くの課題が存在します。
また、設置後に屋根の劣化や雨漏りが発生し、修繕が必要になっても対応できないというトラブルが生じることもあります。

本記事では、太陽光パネルの普及に潜む問題点や、設置前に確認しておきたいチェックポイントについてまとめました。
太陽光パネルの設置を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

2030年に向けて再エネ導入が拡大している

再エネ導入の画像

近年、2030年に向けて再生可能エネルギーの導入が進んでいます。
日本政府は、21.7%(2022年時点)の再生可能エネルギーの割合を、2030年度までに36%〜38%まで引き上げるという目標を設定し、太陽光や風力をはじめとするエネルギー源の導入が加速しています。
再エネ導入目標のうち、太陽光は 14〜16%です。
再生可能エネルギー導入には、温室効果ガス排出削減の取り組みや、化石燃料依存からの脱却を目指している背景があります。
また、技術革新やコスト削減により、太陽光発電や風力発電のコスト競争力が向上しており、企業や個人でも導入しやすい取り組みです。
コスト競争により、再生可能エネルギーを導入する動きがさらに広がり、エネルギー自給率の向上や環境負荷の低減に貢献しています。
2030年に向けた再エネ導入の拡大は、持続可能な未来を築くために欠かせない取り組みになっています。

・参照:2050年カーボンニュートラルに向けたコミットメント|総務省

太陽光パネルの処分問題

太陽光パネルを手で持つ画像

再生可能エネルギー導入の拡大により、太陽光パネルの普及が進む一方で、将来的な廃棄物の処理などが問題となっています。

数年後に太陽光パネル大量廃棄の未来

太陽光パネルの排出量の予測グラフ

・出典:再生可能エネルギー発電設備の廃棄・リサイクルについて|経済産業省

太陽光パネルの寿命は約20〜30年とされており、10年後には約30万トンのパネルが廃棄されると予測されています。
現在、住宅用は約177万件、非住宅用は約68万件と太陽光パネル数が増加しており、最終処分場のひっ迫が懸念されています。
太陽光パネルのリサイクル技術の開発や処分問題については、事業者と政府で対策を講じる必要があります。

有害物質の流出問題

太陽光パネルには、鉛やカドミウム、セレンなどの有害物質が含まれており、有害物質が正しく処分されないと環境汚染のリスクが高くなります。
特に、廃棄物処理業者に有害物質の含有情報が伝わっていないことが問題となっており、「
管理型最終処分場」でのきちんとした処理が行われていないケースがあるのも事実です。
きちんとした処理が行われない背景には、参入障壁が低く事業者が有害物質の存在を知らない、または認識していながら確認を怠ったという事例があります。
さらに、太陽光パネルメーカーによる情報開示が十分でないことも、流出問題を悪化させる要因と言われています。

太陽光パネル処分問題の解決に向けた取り組み

前述のとおり、太陽光パネルには、大量廃棄や有害物質の流出問題がありますが、政府や太陽光発電協会が問題解決に向けて以下のような施策の検討や、ガイドライン策定などを行っています。

・適正な処分法の施策を検討中
太陽光パネルの廃棄に関して、発電事業者や解体事業者が廃棄費用を積み立てるための施策が検討されています。
特に、廃棄時に事業者の資金力が不足している場合、太陽光パネルの放置や不法投棄のリスクが高まるため、事業者がきちんと廃棄費用を積み立てる仕組みを整えることが重要です。
現在、外部に廃棄費用を積み立てる第三者管理システムの導入も検討されています。
また、現在のFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の強化も進められており、事業者に対して廃棄費用の積立状況の報告を義務付け、報告内容の公表や必要に応じた指導や改善命令を行う仕組みの導入が検討されています。
FIT制度の強化により、事業終了後の不適切な廃棄を防ぎ、適正な処理方法が推進されることが期待されています。

・事業者に適切な処理方法で対応
太陽光パネルの廃棄における有害物質の適正処理は、事業者の情報不足が原因とされ十分に行われていませんでした。
2017年12月、太陽光発電協会が「使用済太陽電池モジュールの適正処理に資する情報提供のガイドライン」を策定し、これを基に太陽光パネルメーカーや輸入販売業者が産業廃棄物処理業者へ積極的な情報提供を行うよう、一部の事業者が対応を開始しています。
使用済みの太陽電池モジュールの適正処理に資する情報提供のガイドラインでは、有害物質の含有量や正しい処分方法を明らかにし、リサイクルの促進や安全な廃棄処理を目指しています。
しかし、現時点ではまだ対応が限定的であり、さらなる事業者の参加と情報共有が必要です。
ガイドライン策定などの取り組みを通じて、太陽光パネルの廃棄に伴う環境リスクを最小限に抑えることが期待されています。

太陽光パネルを置く屋根の劣化が盲点に!

腐食した屋根の画像

太陽光パネルの問題には、大量廃棄や有害物質の流出以外にも重要な点があります。
それは、太陽光パネルを設置する「屋根」です。
一般的に、施工業者の性能保証は20年、製品保証は25年と長めですが、設置する屋根や屋上の防水や劣化については考慮されずに施工されることがあります。

劣化した屋根に太陽光パネルを設置すると、パネルの寿命が来る前に雨漏りや錆が発生し、屋根の修繕が必要になる場合があります。
しかし、いざ修繕をしようとしても、太陽光パネルと屋根や屋上の隙間が狭く、修繕ができないというトラブルが生じることもあります。
このような状況に直面すると、「盲点だった…」と落胆することになるかもしれません。

施工業者はパネルの性能や設置の可否について説明しますが、屋根の状態まで確認されないこともあります。
また、屋根が劣化している場合でも、太陽光パネルの業者は設置のみで、屋根の修繕には対応していないことが多いです。

太陽光パネル設置の前にまずは屋根の状態をチェック

屋根をチェックする男性の画像

太陽光パネルの設置を検討する際は、屋根の劣化状態を確認することが非常に重要です。
劣化症状がある場合は、太陽光パネルを設置する前に修繕しておくことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
以下のポイントを確認しておきましょう。

・ ひび割れや剥がれ: 屋根にひび割れや塗装の剥がれがある場合、防水効果が低下し、雨漏りの原因になります。

・サビや腐食: 金属製の屋根の場合、サビが発生している箇所がないかを確認し、必要に応じて修繕しておくことが大切です。

・ 屋根の年数: 屋根の寿命が近づいている場合、太陽光パネルを設置する前に、屋根の交換や修繕を検討することが望ましいです。

これらのチェックを行うことで、太陽光パネルの設置後に発生する可能性のある問題を軽減し、安全かつ効果的に再生可能エネルギーを利用できる環境を整えることができます。
設置前には必ず屋根の状態をしっかり確認しておきましょう。

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まとめ

2030年の再生可能エネルギーの導入が拡大中ですが、太陽光パネルには大量破棄や有害物質の流出といった問題があります。
これらの問題以外にも劣化した屋根に設置したため、設置後に雨漏りやサビなどの屋根の修繕ができないといった盲点をつくトラブルが生じています。
あなたの所有する建物の屋根はそのまま太陽光パネルを設置して本当に大丈夫ですか?
もし劣化症状がみられる場合は、太陽光パネル設置前に屋根の修繕を行いましょう。

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