年末年始の休業期間にやっておくべき建物メンテナンス|工場・倉庫のチェックリスト

年末年始の休業期間にやっておくべき建物メンテナンス|工場・倉庫のチェックリスト

<この記事の要点>

  • 年末年始の休業期間は、工場・倉庫の点検・改修を進めやすい最適なタイミング
  • 冬季は、屋根・外壁・排水設備・空調設備の劣化やトラブルが起きやすい
  • 劣化を放置すると、雨漏りや腐食、改修費用の増大などのリスクにつながる
  • 年末にチェックしておくことで、年明け以降の改修計画や予算検討をスムーズに進められる
  • 記事内のチェックリストを活用し、早期発見・早期対応につなげることが重要

年末年始の休暇時期は、多くの工場や倉庫が稼働停止します。このタイミングは、日常業務では見落としがちな屋根や外壁などの状態を確認し、改修やメンテナンスが必要な箇所を把握しておくのに適しています

冬季は寒さによる凍結や、屋根・外壁・断熱材などの劣化、雪によるトラブルが起こりやすい時期です。そのため、本格的な不具合につながる前に現状をチェックし、必要に応じて改修工事を検討できる状態にしておくことが重要です。

深刻な劣化に進んでしまう前に、工場や倉庫の劣化を放置するリスクを知り、年末を迎えるタイミングでチェックしておきましょう。

年末年始が点検・改修に最適な理由

工場や倉庫の多くが、年末年始に入ると、稼働を停止します。機械や人が動いていないこの時期は、日常業務の妨げにならずに建物全体の状態を確認し、改修やメンテナンスが必要な箇所を洗い出しておくのに適したタイミングです。

冬は凍結のリスクが高まり、屋根・外壁・防水層などの劣化が表面化しやすくなります。この状態で放置してしまうと、春以降に不具合が深刻化し、夏を迎える前に重大な破損・トラブルが起きる可能性があります。

年度末に向けた予算計画を立てやすい点も踏まえ、年末年始のタイミングで建物の状態を一度チェックし、年明け以降に必要な改修や対策を検討できるよう準備しておきましょう。冬季に発生しやすい劣化やトラブルを把握しておくことで、春以降も安心して稼働できる体制づくりにつながります。

冬季に発生しやすい建物の劣化・トラブル

冬季に発生しやすい劣化・トラブルが起きた工場・倉庫

工場や倉庫の屋根や外壁は、冬季に入ると劣化が進みやすくなります。

工場や倉庫が金属製の屋根材を使用している場合、寒暖差による温度変化で膨張・収縮を繰り返すため、劣化が深刻化します。スレート材を使っている場合は、寒暖差でヒビが生じやすくなる現象がみられます。

その他にも、外壁などに使用されているシーリング材が、低温による伸縮を繰り返し、硬化し、破断が起きやすくなるなど、使用している素材や箇所に応じた点検・改修が必要です。

次に、工場や倉庫の安全な稼働を阻む、冬季に発生しやすい屋根まわりや外壁まわり、排水設備、空調設備のリスク例を紹介いたします。

①屋根まわりの劣化

屋根まわりは、冬季の凍結や膨張、雨漏りなどによって劣化が急速に進みます。具体的には、サビや穴の発生、屋根材の浮きや割れ、ボルトの緩み、シーリングの劣化、雨樋の破損や歪み、詰まりといったトラブルが考えられます。

これらの問題を放置すると、雨漏りの拡大や建物の腐食などにつながる可能性があり、大変危険です。外壁や基礎部分にまで深刻なダメージを受ける可能性もあり、定期的な点検・改修が求められます。

②外壁まわりの劣化

冬季の外壁まわりは、クラックや塗膜の剥がれ、シーリング切れといった劣化が多くみられます。この状態のまま放置してしまうと、雨漏りや腐食、断熱性能の低下といったトラブルにつながります。

断熱材の劣化によって労働環境に影響が出たり、結露による内部劣化につながったり、といった事例もあります。

外壁まわりの劣化が進み、外壁材が落下してしまった、建物の寿命が短くなった、改修費用が高額になってしまった、といった例もみられるため、早期点検・改修が重要です。

③排水設備の凍結・詰まり

排水設備が凍結や詰まりを起こすと、建材の腐食などによる工場や倉庫へのダメージ、雨漏り、悪臭や害虫の発生などにつながるリスクがあります。冬場は特に、落ち葉や泥による詰まりが起きやすく、露出配管の凍結被害も多く報告される時期です。

建物の劣化防止の面からも、また衛生管理の面からも、排水設備の定期的な点検が必要です。排水設備にくわしい専門業者へ相談の上、適切なチェック・改修を実施しましょう。

④空調設備の劣化

暖房の稼働が増える冬季は、フィルターが汚れやすい季節です。空調設備のフィルターを、汚れた状態のまま使い続けると、冷暖房のコスト増にもつながります。また、外壁や断熱性能が低下している場合は、さらに冷暖房コストが高くなる傾向があります。

その他にも、空調設備にはさまざまな部品や制御基板があり、劣化によって空調の効きが悪くなる、風量が落ちる、異臭や異音につながる、といった被害が考えられます。快適な冷暖房環境を維持し、空調コストを増大させないためにも、専門業者による点検が推奨されています。

冬季休業前にしておくべきチェックリスト

冬季休業前にチェックリストを活用して工場・倉庫を点検する様子

建物の内外には、目視で確認できるチェックポイントも多くあります。
チェックリストを活用して気になる箇所を洗い出し、改修や補修が必要な部分については、年明け以降の対応を見据えて計画を立てましょう。
危険が伴う箇所や、目に見えない部分の状態確認については、専門業者に相談することで、より安心して判断できます。

【屋根まわりのチェックリスト】

  1. ☑雨漏り跡、サビ、穴あき
  2. ☑スレート屋根の割れ
  3. ☑金属屋根の浮き
  4. ☑ボルトの緩み
  5. ☑シーリング(目地材)の劣化
  6. ☑雨樋(あまどい)の破損・歪み・詰まり、水溜まり

【外壁まわりのチェックリスト】

  1. ☑クラック(ひび割れ)
  2. ☑塗膜の剥がれ・退色・ふくれ
  3. ☑シーリング切れ
  4. ☑断熱機能(断熱材)の劣化
  5. ☑結露による内部劣化
  6. ☑水漏れによる建物の腐食

【排水設備のチェックリスト】

  1. ☑落ち葉や泥によるドレンの詰まり
  2. ☑露出配管の凍結、破損
  3. ☑カビや害虫の発生
  4. ☑異臭、異音

【空調設備のチェックリスト】

  1. ☑フィルターの汚れ、詰まり、破損
  2. ☑熱交換器の汚れ、腐食、詰まり
  3. ☑ファンや配管・制御基板などの劣化、腐食
  4. ☑空調設備からの異臭、異音
  5. ☑室外機の破損、異音

冬のトラブルに対応できる建物改修の事例

工場や倉庫のチェックで気になる箇所を見つけたら、快適な稼働を実現するために、早期改修に取り組みましょう。

シロキコーポレーションは、屋根や外壁の点検、補修・改修工事に広く対応しております。例年、どのようなご相談が多いのか、実際の事例をご紹介いたします。

事例1:積雪による雨漏りを改善するシームレス工法

積雪による雨漏りトラブルを解消した屋根

こちらは、冬場に多い積雪による雨漏りトラブルを解消した対策事例です。雪が降ると、雪の重さで屋根や屋根まわりのサビや変形、といったトラブルが起きやすく、早期点検・改修が求められます。

シームレス工法を施工すると、屋根全体を継ぎ目なく防水できるため、雪や雨、汚れや埃などから建物を強固に保護できます。屋根の劣化、雨漏りが気になる工場・倉庫への対策に適しています。


▷積雪による雨漏り改善の事例について詳しくはこちら/


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事例2:雨漏り対策と延命措置を実現するリリーフ工法

積雪による雨漏りトラブルを解消した屋根

こちらは経年劣化したスレート屋根を覆う形で、新しく屋根を設置するリリーフ工法の事例です。屋根全体を鋼板で覆うため、強固な雨漏り対策、建物の延命につながります。

古い屋根と新しい屋根の間に空気が入るため、断熱にもつながります。


▷雨漏り対策と延命措置を実現の事例について詳しくはこちら


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その他にも、外壁を防水しながら塗装もできる「ウォールコート工法」もございます。
ヒビや割れ、雨漏りなどの劣化が起きている外壁に対して有効です。雨漏りが起きている場合だけでなく、今後に備えて雨漏り対策をしたい工場や倉庫にもおすすめです。

ウォールコート工法は耐久性が高いため、外壁修繕コストの削減にもつながります。施工と同時に塗装も可能です。退色やサビなどによる外壁の汚損が気になる工場や倉庫を、美しく、強い建物に改修できます。


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劣化のサインを見つけたら、早期相談でリスク回避

工場や倉庫の劣化サインをみつけたら、専門業者による点検や工事が重要です。放置してしまった結果、改修コストが跳ね上がってしまった、という例も多くみられるため、早期相談でリスクを回避しましょう。

速やかに対処できると、建物寿命の延伸や事故防止にもつながります。業務への影響をできるだけ抑えながら施工するなら、ぜひ年末年始の稼働停止期間を活用してください。

屋根や外壁に気になる兆候がみられる場合や、専門業者による点検を希望される場合は、シロキコーポレーションへご相談ください。

状況に応じた点検や、トラブル改善につながる最適な改修工事をご提案いたします。

<この記事のまとめ>

  • 年末年始の休業期間中に、屋根・外壁・排水設備・空調設備の状態を一度確認しておく
  • 雨漏り跡やひび割れ、サビ、詰まり、異音などの劣化サインを見逃さないことが重要
  • 目視で判断できない箇所や危険が伴う点検は、無理をせず専門業者へ相談する
  • 年末に劣化状況を把握しておくことで、年明け以降の改修計画や予算調整が進めやすくなる
  • 早期点検・早期対応が、工場・倉庫の安定稼働と改修コスト抑制につながる

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