ミラクール導入により店舗の遮熱対策と光熱費の削減に成功│スタッフからも「働きやすくなった」と喜びの声
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株式会社カンセキ様は、ホームセンターなど複数の事業を手掛ける企業です。店舗における暑さ対策について悩まれており、2022年に「遮熱塗料ミラクール」を導入されました。施工後は光熱費の節約に成功しただけでなく、スタッフの方々からも「暑さが和らぎ以前よりも働きやすくなった」と喜びの声が集まったそうです。
今回は株式会社カンセキ様に、遮熱塗料ミラクール導入のきっかけや、導入後の効果などについてお話を伺いました。
まずはカンセキ様の事業内容と企業理念についてお聞かせください。
当社は、栃木県宇都宮市に本社を置く企業です。
地域のニーズに対応した品物を揃えた総合ホームセンター「ホームセンター カンセキ」を中心として、アウトドアライフストアの「WILD-1(ワイルドワン)」や、ハンバーグ&パスタの洋食レストラン「Wild Barn(ワイルドバーン)」。フランチャイジーとして展開するリユースショップ「オフハウス」。同じくフランチャイジーとしての展開であり、業務用食品を一般向けに低価格で提供する食料品スーパー「業務スーパー」の主に5つの事業を手掛けています。
企業理念には「生活の快適創造」を掲げており、これには「お客様の毎日の暮らしを快適で豊かにする商品とサービスを提供することで、地域社会に貢献する」という意味が込められています。当社ではお客様のニーズを満たすだけでなく、その先にあるお客様の心まで満たすことができる、人生の豊かさを提案したいと考えています。
そのため地域課題への理解と取り組みを通じ、社会に貢献できる企業となることを目指しており、「地域社会の貢献」「地域スポーツ・文化振興活動」「環境への取り組み」の3つの方針を掲げ、CSR活動に取り組んでいます。具体的には盲導犬育成への協力や、プロ自転車ロードレースチーム・プロサッカークラブのスポンサーになるなど、スポーツ団体への支援も積極的に実施しています。
カンセキ様は「とちぎSDGs推進企業」にご登録されているだけでなく、社会貢献へのお取り組みの1つとして「環境への取り組み」を挙げていらっしゃいますね。環境面では、具体的にはどのようなことに取り組まれているのでしょうか。
現在実施している環境面の取り組みは、大きく3つあります。
1つ目は、国内のアウトドア環境保護活動への参画です。ビジネスで得た利益の一部を自然環境保護のために還元する目的で設立された、一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン(略称「CAJ」)のメンバーとして活動しています。
2つ目は、循環型経済社会やCO2の削減への貢献です。当社ではお客様の不用品を買い取り、点検やクリーニングなどを行い、必要とされているお客様に購入していただくリユースショップ「オフハウス」を展開しています。この事業は、結果として資源やエネルギーが無駄なく有効活用される社会である「循環型経済社会」に貢献しているだけでなく、商品製造時や廃棄時に排出されるCO2への削減にも役立っていると考えています。
3つ目は、照明器具のLED化や空調設備の高効率化の実現です。当社では2011年に照明器具をLEDに変更しましたが、交換が必要になった場合は、新しい照明にもLEDを使用するようにしています。また空調が古くなってきたため、高効率の機種への切り替えも行っています。さらに消費電力量を計画的にコントロールできるデマンドコントロールを導入することで、無駄な空調を動かさない仕組みづくりに成功しました。
環境への様々なお取り組みをされているカンセキ様ですが、ミラクール導入のきっかけも環境面における課題解決にあるのでしょうか。
そうですね。ミラクール導入のきっかけは、店舗内の暑さ対策を課題に感じていたことでした。
当社が運営するアウトドアライフストアの「WILD-1(ワイルドワン)」では、天井が高いうえに天井あらわしの店舗が多く、さらに吹き抜けになっており、空調管理が難しい状態でした。スタッフの働き方にも影響するうえに、お客様からも「店内が暑い」とのお声をいただくこともあり、大きな課題でしたね。
↑ 暑さ対策に悩まされていた「WILD-1(ワイルドワン)」厚木店
そこで一部店舗にて試験的にエアカーテンの設置を行い、空調の流れをコントロールできないか試してみたのですが、画一的な効果は見られませんでした。また空調機の容量を増やすことも検討したものの、2階部分の冷気がすべて1階に流れ込んでしまう他、環境負荷が増えることもあり、こちらも課題解決には至りませんでした。
1階と2階の吹き抜けをボードで分離するなど、工事によって構造を変えることも考えましたが、階段部分から冷気が逃げてしまう他、吹き抜けによる開放的なイメージが損なわれてしまう上に、消防面で問題が生じることも判明したため、別の方法は無いかと手立てを模索していたのです。
↑ 同じく暑さ対策に悩まされていた「WILD-1(ワイルドワン)」小山店
そんな時に、シロキコーポレーションさんから営業を受け、ミラクールをご紹介いただきました。結果として、「WILD-1(ワイルドワン)」の小山店(栃木県)と厚木店(神奈川県)に導入を決めたのですが、導入して本当に良かったと感じていますね。
ミラクール導入の決め手を教えてください。
大きく4点あります。
まずは、施工してから10年が経っても、日射反射率83%を維持できる品質と耐久性を持っていることです。遮熱塗料については、ホームセンターで家庭用の商品を取り扱っていたので知っていましたが、まだ出始めの頃で耐久性の面で不安があり、導入検討には至りませんでした。一方でミラクールは10年経っても品質が損なわれず、ミラクールを塗った屋根は15年以上が経過しても白さを保っているケースが多いと聞き、頻繁に塗り直す必要が無いのは素晴らしいと感じました。
↑ 施工日:2005年7月 撮影日:2018年5月
2点目は、導入前に効果実験をしていただき、ミラクールの効果を体感できたことです。効果実験ではミラクールを塗布した鉄板と一般塗装の鉄板を電球で同じ様に熱し、温度の違いを比べました。すると一般塗装の方は触るのをためらう様な温度だったのに対し、ミラクールは触っても全く熱くなく、むしろひんやりする様に感じました。これには驚きましたね。
↑ 手元でミラクールの効果を体感できる効果実験
3点目は、塗装以外の工事が不要なことです。先程も少しお話した様に、最初は空調機の容量を増やすことや、間仕切りの変更などを検討していました。しかし空調機の容量増設や工事の実施は、結果として光熱費や建築コストの増加に繋がってしまいます。費用は一般塗装に比べれば少々割高ですが、ミラクールは対策案の中で一番効果的な方法ではないかと考えました。
4点目は、調色が可能で色を自由に選べたことです。「WILD-1(ワイルドワン)」の小山店には当社が運営するレストランの「Wild Barn(ワイルドバーン)」が併設されており、レストラン入口付近の屋根が一部斜めになっていて、駐車場から見える構造です。そのため、駐車場から見える部分だけ色が異なると目立ってしまうので、できれば指定した色を塗りたいと考えていました。
↑ 「WILD-1(ワイルドワン)」小山店に併設する「Wild Barn(ワイルドバーン)」の屋根
その点、ミラクールはDIC指定で調色が可能で、今までの屋根の色を変えずに導入することができました。外から見える部分は赤茶色で統一したいと思っていたので、そのままの色にできるのは非常に有り難かったです。
ミラクールの導入前に感じられた不安はありますでしょうか。
お話を伺っただけの段階では、本当に効果は感じられるのだろうかと少し不安に感じていました。しかし肝心な効果については実験で良さを理解できましたし、導入を決めるまでには1ヶ月もかかりませんでしたね。お見積りも素早くご提示いただき、スムーズに社内連携が図れたので助かりました。予算の範囲内で行えるということもあり、半月ほどでミラクールの導入を決定しました。
作業が始まってからも少し「大丈夫かな」と不安に思う部分もありましたが、とにかく作業が丁寧で、塗っている間にすっかり安心してしまいました。完工まで現場管理を徹底していただき、安心してお願いすることができました。
また小山店の施工中に、実際にミラクールを塗った屋根を触らせてもらったことも、安心や信頼に繋がっています。小山店の屋根に半分くらいミラクールを塗ったところで下塗り前の部分と、塗り終わった部分とを触って比べてみたのです。
すると、下塗り前の部分はやけどをする位熱いのに対し、塗り終わった部分は問題なく触ることができ、非常に驚きました。もちろん効果は実験でも分かっていましたが、実際に屋根を触ってみたことで、「やっぱりミラクールを塗って良かったな」と感じましたね。
ミラクールを導入されたことで、想定外だった効果や変化はありましたか。
まずは、店舗で発生していた雨漏りが改修できたことです。厚木店では笠木(屋根のつなぎ目の頂上に設置されている部品)のジョイント部から漏水していて、修繕が必要な状態でした。シロキコーポレーションさんは、塗料メーカーでありながら改修工事全般にも対応されているとのことで、ミラクールの塗装と一緒に屋根の改修工事もお願いすることができ、とても助かりました。
↑ 漏水していた「WILD-1(ワイルドワン)」厚木店の屋根。修繕後はきれいな状態に
また雨漏りの修繕だけでなく、追加で窓フィルムの施工までお願いできたことも有り難かったですね。厚木店では窓からの暑さも改善したいと思い、当初予定していなかった窓用遮熱フィルムの「ECOマドッチ」の施工も依頼しました。ミラクールの施工が開始された後の依頼でしたが、柔軟に対応していただくことができました。
さらに光熱費の削減もできたことは、当社としては想定外の効果でした。「WILD-1(ワイルドワン)」では、天井あらわしの店舗が多いため、屋根には断熱材施工がされていません。そのため、正直に言えば、遮熱塗装をしても光熱費の削減まではあまり期待していませんでした。しかしミラクールを導入したところ、結果として使用電力量は4%・最大電力は7%も削減することができました。
厚木店の2階は空調を使用しても30℃を超えてしまう日もあり、暑い時期はいつも空調を一番低い温度に設定していましたが、ミラクールを塗ってからは、空調の温度を1~2℃ほど上げることが可能になったのです。
店舗で働いているスタッフからも「以前と比べて快適に仕事ができる」という声を聞く様になり、様々な効果を実感しましたね。居心地も良くなって電気代も下がるなんて、正に一石二鳥だなと感じています。
小山店・厚木店のどちらも店舗を営業しながらミラクールを塗られたとのことですが、営業に支障はありませんでしたでしょうか。
↑ 「WILD-1(ワイルドワン)」小山店
お客様が入退店を繰り返す中で塗装をするため、安全面には特に気を配っていただきました。塗装の飛散事故防止や、安全管理を徹底した工事計画を提示してくださったことは、安心に繋がりましたね。
特に小山店はレストランが併設されているので、「営業中に塗ってもニオイが広がらないだろうか」と、塗装によって生じるニオイの問題を懸念していました。しかしランチタイムを始めとした食事時は塗装を行わないなど、塗るタイミングを相談していただけたので、営業中の施工でも特に問題は無かったと感じています。
施工のために営業をストップさせると売上が落ちてしまうので、お店を開けながらミラクールを塗ることができたのは大変有り難かったです。
貴社の今後の目標やビジネス展開、SDGsにおける課題がありましたら教えてください。
当社は2022年7月12日に、DCM株式会社及び、その親会社であるDCMホールディングス株式会社と資本業務提携契約を締結しました。これによりDCMグループのプライベートブランドの商品供給力と店舗運営技術力に、自社独自のノウハウを加えた効果によって収益の改善が期待されることから、その実現に向けた取り組みを開始しています。
またSGDsにつきましては、2030年に向けて以下の3つの指標を掲げています。
- 高齢者世帯増加に対応した買い物支援・住まいの困りごと解決サービス・ 配達サービスを拡充し、県内高齢者世帯2万世帯をカバーする。住まいの修繕・設備トラブル等の問題を解決するサービスの「スマイル応援隊」・豊富な商品を電話一本で専門スタッフが自宅へ届けるサービスの「スマイル便」を展開し、買い物困難者や自宅のトラブルを解決する
- 人や社会・地域・地球環境のためになる商品の取扱いとエシカル消費推進活動を強化し、エシカル商品3,000 アイテムの取り扱いを目指す
- アウトドアフィールドの自然環境保全活動を強化し、100ヶ所のフィールド環境美化活動を行う
サステナブルな社会の実現に向けて、今後は上記の取り組みを続けると共に、取り組み施策の発信強化にも力を入れていきたいです。
今後、弊社に期待することは何ですか。
当社には築年数が長い建物が多いため、建物のトータルサポートをお願いできればと考えています。
「フロアRIコート」を使用した床の改修や、「ミラクールロード」による駐車場や展示スペースのゾーニング、「防水工事シームレス工法」なども検討したいですね。
最後に、ミラクールを検討している企業に向けてメッセージをお願いします。
とにかく安心して施工を任せられる商品・会社様だと思います。
当社のように暑さの問題に悩まれており、空調の効率化を行いたい企業様、またSDGsの取り組みの一貫として導入を検討している企業様がいらっしゃれば、ぜひ実際に導入してみてください。
<株式会社カンセキ>
昭和50年設立。本社は栃木県宇都宮市。ホームセンターや専門店などの経営および関連する一切の事業を手掛ける。
ホームページ:https://www.kanseki.co.jp/
WILD-1公式サイト:https://www.wild1.co.jp/
<遮熱塗料ミラクール>
商品紹介ページ:https://kankyo-shiroki.com/product/miracool.html
WILD-1 厚木店施工事例:https://kankyo-shiroki.com/works/works-869/
WILD-1 小山店施工事例:https://kankyo-shiroki.com/works/works-771/