アスファルトの路面温度を下げる「遮熱性舗装」とは?暑さ対策で現場のリスクを軽減
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アスファルト舗装は私たちの日常生活に欠かせないものです。
車がスムーズに走行できるようにしたり、歩きやすい環境をつくったりするために重要な役割を果たしています。
しかし、駐車場や敷地内道路でよくあるお悩みとして挙げられるのが、アスファルト舗装の劣化による段差やひび割れ、水たまりなどです。
そして、その中でも「一年の半年は暑い」と言われている近年では「アスファルトの暑さ対策」のニーズが非常に高まっています。
そこで、本記事では駐車場や敷地内道路の暑さを解決する方法をご紹介します。
駐車場や敷地内道路が高温になると様々なリスクがある
アスファルトの路面温度が高くなると、様々な問題が発生します。
まず、作業効率の低下です。
高温によるアスファルトからの熱放射で、屋外で働く作業員は疲労しやすくなり、作業の効率が大幅に低下します。
さらに、長時間高温環境にさらされると健康への影響も大きく、業務中断やミスの増加につながります。
次に、お客様からのクレームです。
駐車場のアスファルトからの熱気でお客様が不快感を覚えたり、車内の温度が急上昇したりすることがあります。
これが原因で、施設に対するネガティブな印象やクレームに繋がることもあります。
そして、熱中症のリスクです。
アスファルトが高温になると、周囲の空気が加熱され、気温が上昇します。
熱中症は屋外だけでなく、車内や室内でも発生する可能性があり、体温調節が難しい高齢者や小さな子供がいる家庭では深刻な健康リスクになります。
高温のアスファルト路面は広範囲にわたる影響を及ぼし、大変危険です。
アスファルトの暑さを解消する方法
アスファルトの暑さを解消するためには、「打ち水」や「ミストシャワー」、「樹木の植栽」などの方法がありますが、特に効果的な方法が「保水性舗装」と「遮熱性舗装」です。
保水性舗装とは
保水性舗装は雨水などをアスファルトが吸収し、保持する技術です。 晴れた日に吸収された水分が蒸発する際、路面の熱を奪って気温を自然に下げます。
通常のアスファルトと比べて、夏は表面温度を10℃下げることが可能です。
保水性舗装の効果は「打ち水効果」とも呼ばれ、水たまりの発生を減らすため、雨天時の安全性の向上にも有用です。
遮熱性舗装とは
遮熱性舗装は、特殊な塗料を使ってアスファルトの表面をコーティングする方法です。
具体的には、舗装表面に赤外線を反射させる遮熱性の樹脂(中空バルーンと熱反射性特殊顔料)を塗布することにより、路面温度の上昇につながる赤外線を高反射し、路面の温度上昇を抑制します。
一般の路面舗装に比べ、夏季の日中の路面温度を10℃以上低減させることや、夜間も舗装からの放熱量を減らすことが可能です。
路面温度の上昇を抑えることで周囲の気温も下がり、熱中症のリスク軽減やエネルギー消費の削減にもつながります。
さらに、遮熱材により舗装表面が保護されるため、舗装の飛散を抑制する効果も期待できます。
保水性舗装と遮熱性舗装、どっちがより効果的?
保水性舗装や遮熱性舗装はどちらも暑さ対策に効果的です。都市部で問題となるヒートアイランド現象の緩和につながり、快適で持続可能な都市環境の実現にも貢献します。
しかし、保水性舗装の冷却効果は、一定の条件下でのみ効果的であり、乾燥した状態が続くと効果は大きく低下します。
また、定期的に水分を補給する必要があり、水分を供給するための配管や機械類の埋設・設置コストが大きくかかり、メンテナンスがやや大変です。それらの出水口が目詰まりし、水が出なくなるケースも考えられます。
一方、遮熱性舗装は日射の反射率を高めることで直接的に路面の温度上昇を防ぐので、気候の変動や環境の乾燥に影響されずにメンテナンスフリーで一貫して効果を発揮できます。
特に日差しが強く、乾燥する地域や、維持管理の手間を抑えたい場合には、遮熱性舗装の方が適していると言えるでしょう。
アスファルトの暑さ対策には遮熱性舗装がおすすめ
アスファルト舗装において、暑さ対策は安全性や快適性を確保するために非常に重要です。
遮熱性舗装はアスファルトの表面温度を効果的に下げられるため、暑さ対策として特におすすめです。
本項では、遮熱性舗装がどのようにアスファルトの温度を抑え、どのような利点があるのかを詳しく解説します。
遮熱性舗装のメリット
遮熱性舗装は通常のアスファルト舗装と比べて多くのメリットがあります。
特に、舗装表面の温度上昇を大幅に抑制できる点が大きな違いです。
遮熱性舗装の特徴は、日射反射率(アルベド)が非常に高いことです。
この高反射性により、可視光域での反射率が同系色の一般塗料と同等でありながら、人間が光として感じない近赤外線域を効果的に反射します。
そのため、日射エネルギーの吸収が減少し、結果として路面の温度上昇を抑えることが可能です。
実際に、通常の舗装と比較して約10〜16℃の温度低減が確認されています。
遮熱性舗装を使うことで、ヒートアイランド現象の緩和が期待できるだけでなく、工場や倉庫、大型施設の駐車場などでの活動がより快適になるでしょう。
また、路面温度が低く保たれることでアスファルトの劣化を遅らせ、メンテナンスの頻度やコストの削減にもつながります。
実はアスファルト自体も熱に弱い
都市部では、夏になるとアスファルトが広がる道路の温度が急上昇します。
アスファルトの表面温度が50〜60℃にも達することは珍しくありません。
熱くなる原因は、アスファルトが太陽の熱を吸収しやすく、さらに長時間熱を保持する性質があるためです。
吸収された熱は夜になっても簡単には放散されず、周囲の空気を暖め続けるので、熱帯夜の原因ともなります。
熱を蓄えることは、アスファルトにとっても負担となります。
熱によるダメージはアスファルトの劣化を早め、ひび割れや変形などのリスクを高めるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
また、アスファルトが高温化すると軟体化し、タイヤ重量などにより変形してしまいます。
同じ位置にタイヤが止まることでわだちの発生が早く、凹みが生じて雨が貯まりやすくなります。わだちで路面が低くなることにより、物流倉庫ではトラックの荷台と荷受け場の高さにズレが生じ、作業時間が長くかかるという問題も生じています。
これらの問題に対応するには、遮熱性舗装が有効です。
遮熱性舗装は太陽光を反射し、熱の吸収を抑えることで、アスファルトの温度上昇を抑制し、耐久性を向上させる効果が期待できます。
そして、遮熱性舗装の遮熱効果により、わだちが発生しにくくなり、水たまりができにくくなります。ショッピングモールで車を降りたら水たまりに足が突っ込み汚れた、ご年配のお買い物客がわだちにつまづいておケガをされた、といったトラブルも解消されるでしょう。
遮熱性舗装をするならミラクールロードWがおすすめ
遮熱性舗装を検討している方には、シロキコーポレーションのミラクールロードWがおすすめです。ミラクールロードWは、構内歩道や駐車場を涼しくするためのアスファルト舗装用遮熱塗料です。アスファルトに舗装することで、熱中症リスクの大幅な軽減と顕著な安全性の向上を図ることができます。
優れた遮熱効果をもつミラクールロードWは、通常約60℃に達する路面温度を約45℃まで下げることができます。その結果、構内での作業環境が大きく改善されます。
また、歩道や駐車場の温度上昇が抑制されるため、暑さによる事故やトラブルの発生も減少します。これにより、構内の歩行者や作業者の安全が大幅に向上し、長期的なコスト削減にも貢献します。
安全で快適な環境を確保するために、ミラクールロードWは実際に多くの企業で導入されており、大変好評です。
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まとめ
本記事では、アスファルトの暑さ対策として効果的な遮熱性舗装に焦点を当て解説しました。
おすすめの遮熱性舗装として紹介したミラクールロードWは、優れた遮熱性能を持ち、路面温度を大きく下げることで熱中症リスクの軽減や作業効率の向上に貢献します。
また、安全対策としても効果があり、暑さによる事故やトラブルを防ぐことができます。
環境を快適に保ちながら、長期的なコスト削減にもつながるため、アスファルト舗装工事を検討している方に非常におすすめです。
シロキコーポレーションでは、遮熱性舗装以外にもお客様のご要望に合わせたさまざまなアスファルト舗装工事を承っております。アスファルト舗装工事をご検討の際は、ぜひシロキコーポレーションまでお問い合わせください。
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