屋根・外壁の塗装に適した時期はいつ?おすすめの季節とその理由を解説

工場や倉庫、店舗の塗装に最適な季節。

晴れた日に工場や倉庫、店舗の外観を見て、ふと屋根や外壁に年季が入っていることに気づいたことはありませんか?
ひょっとすると、来客をされた方にも建物のほころびが目に入ってしまっているかもしれません。建物外観の汚れや劣化は企業のイメージに影響を与えます。そろそろ塗り替えを検討する時期・タイミングかもしれません。

屋根や外壁の塗装や塗り替えは、基本的に年中行われています。
しかし、塗料の性質上、気象条件によっては塗装の仕上がりや工期に影響が出てくる場合があり、塗装時期については注意が必要です。

この記事では、塗装工事におすすめの季節とその理由、塗り替えの目安についてご紹介します。
 「工場や倉庫、店舗の屋根・外壁塗装を最適な時期・タイミングで依頼したい!」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

屋根・外壁の塗装におすすめの季節は?

工場や倉庫、店舗の外壁塗装工事の様子。

結論から言うと、塗装のベストシーズンは「秋」です。
これは、施工に適した気象条件が最も整う季節であるためです。
そのためか、実際に(建物の種類に関わらず)塗装を含む大規模修繕工事のご相談が多いのも「秋」です。
また、「歳末商戦前にリフォームを終えたい」という需要から、商業施設や小売店舗では工事が増える傾向にあります。

とはいえ、施工の注文自体は年中受け付けていますし、工場・倉庫・店舗においては営業などのご都合もあります。そこで、季節ごとのメリット・デメリットを簡単にまとめました。

季節ごとのメリット・デメリット

・春:
穏やかな気温のため塗装作業に適しています。しかし、花粉や黄砂が飛散しやすい時期のため、硬化前の塗装面が汚れないように、風向きや工程間隔への注意が必要です。
・夏:
高温により塗料の硬化がとても早い点で施工に向いています。しかし、突然の雨や強風で塗料が流れる、飛散するなどのトラブルや、工事関係者の熱中症リスクがあることから、安全な工事計画ならびに工事監督経験が求められます。
・秋:
湿度の低い日や晴天の日が多く、塗料の硬化が早いため塗装作業におすすめの季節です。気温が急降下したり朝もやが生じたりしやすい地域では、天気予報や気温の変化に注意しながら工事を行う必要があります。
・冬:
気温の低い日が多く、地域によっては降雪もあるため、他の季節に比べて塗料やシーリング材の乾燥に時間がかかりやすく、工期は長めになります。北海道、青森、秋田、岩手、および積雪地域では、気象条件の厳しさから、この時期は屋外塗装が難しい場合があります。

秋に屋根・外壁塗装をおすすめする3つの理由

季節ごとの特長を踏まえた上で、秋に施工するメリットとして以下の3つが挙げられます。

1.春よりも花粉・黄砂が付着しない
春は秋と同じく低温・高温のリスクが低く、気候条件の良い季節ですが、花粉や黄砂の量が少ない秋の方がより美しい仕上がりを期待できます。
塗装中に花粉や砂埃などの異物が入ったことによる床面の剥離。
↑砂埃や花粉等異物混入による塗料はく離の事例
2.夏・冬と比較して天候が安定している
夏は突然の雨や強風、冬は気温の低さや降雪が大きな懸念点です。その点、秋は比較的天候が安定しており、工事が予定通りに進みやすいのが利点です。

塗装施工中の降雨により塗装面に穴が空いてしまった様子。
↑にわか雨によりクレーターが生じた事例

3.湿度が低く塗料が乾きやすい
塗料は気温5℃未満で湿度が85%以上の環境では乾きづらい特長があります。
建築の質の向上を目的とした「建築工事標準仕様書・同解説 JASS18塗装工事」においても、原則としてこのような環境下では塗装に着手しないことが定められています。
空気が乾燥しており、かつ気温も低すぎない秋は塗装工事に最適な季節といえます。

結露する気温での作業により塗料が乾かず泡ができてしまっている様子。
↑結露による塗料硬化不良(泡が吹いている部分)

冬は塗装工事ができない?冬に工事を依頼する際のポイント

冬に屋根や外壁の塗り替え工事を行う場合に霜や雪を除く作業のイメージ。

低温や湿度の変化が塗料に影響を与えるため、冬の塗装工事は工期が延びるというデメリットが生じやすいとされています。
しかし、冬でも塗装工事を実施することは可能です。

実際に、2月や3月は外壁と屋根の改修工事が集中する傾向にあります。
これは多くの企業が3月に決算を迎えることが要因です。

また、工場・倉庫の床の塗装工事は、お客様の休業期間であるお正月、お盆、ゴールデンウイークに集中しますが、月別では12月が最も多いです。
お正月を迎える前にきれいにしておきたい。という日本人特有の意識があるのかもしれません。

冬の塗装は施工管理や技術力のある会社を選ぶのがポイント

冬に塗装工事を行うためには、安全な工事計画や豊富な経験が重要です。
当社では、塗装の仕上がりを考慮し、一日の作業工程を計画的に組む工夫を行っています。

例えば、鉄製屋根の塗装作業では、冷たい気温により夜露が下りやすく、平らな屋根では水分が流れ落ちにくいという特長があります。
そのため、冬の塗装工事では夜露のふき取り掃除から始めます。塗装作業は陽が昇りきる午前10時頃から開始し、乾燥の工程を見込んで午後2時までに作業のキリをつけることで、塗料の硬化不良を起こさないようにしています。

また、なるべく12月までに終えられる工期を提案したり、1月や2月よりも3月の工期を多くとるようにしたりなど、お客様に冬季施工の注意点をきちんとお伝えした上で、お客様のご都合に支障がなければ、施工時期の調整をお話ししあうケースもございます。

今年も暑かった…遮熱塗装は夏前の完工が効果をより実感できる!

工場・倉庫、店舗など屋内作業場で熱中症リスクのある酷暑。

暦の上では秋とされる9月でも、真夏日や猛暑日の続く地域が少なくありません。
また、地球温暖化が「地球沸騰化」と言い換えられたことにも象徴されるように、夏の暑さは年々と厳しくなっています。
気象庁の発表によると、2023年(令和5年)夏(6~8月)の日本の平均気温は、1898年以降で最も高くなっています。

出典:気象庁「夏(6~8月)の天候(報道発表日 令和5年9月1日)」

その影響もあり、ここ数年では一年を通じ、遮熱塗装工事のご相談をいただくようになりました。

しかし、暑くなってから「すぐにこの暑さを何とかしたい」と思い施工会社に依頼しても、遮熱塗装には時間を要します。それまでは暑い中で過ごすことになり、熱中症などのリスクが生じます。
遮熱塗装を夏前に完工させることで、暑い時期を涼しく快適に過ごすことができ、遮熱塗料の効果をより実感していただけます。

多くの地域では4月以降に暑くなり6月からは熱中症による救急搬送者数が一気に増えますので、その頃までに完工させるスケジュールを組むと良いでしょう。
工場・倉庫・店舗などの建物は企業様の大切な資産であるため、社内稟議を通す期間なども考慮し、11月、12月ごろから施工会社へご相談いただくことをおすすめします。

<暑さ対策におすすめ!遮熱塗料ミラクール>

暑さ対策・光熱費削減に成功した企業が導入した遮熱塗料ミラクールのバナー。

遮熱塗料ミラクールの導入で暑さ対策・光熱費削減に成功した企業の店舗。

ミラクール導入により店舗の遮熱対策と光熱費の削減に成功│スタッフからも「働きやすくなった」と喜びの声

株式会社カンセキ様は、ホームセンターなど複数の事業を手掛ける企業です。店舗における暑さ対策に

劣化症状によっては季節を問わずすぐに塗り替えが必要!

塗装のヒビや剥がれ、錆が広範囲に広がった屋根、それらが原因の天井からの雨漏り、外壁の膨らみなど経年劣化の状態。

気候条件は塗装施工にとって重要な要素ではありますが、劣化症状によっては、季節を問わずすぐに塗り替えが必要となる場合があります。

例えば、下記のような劣化がみられる場合は、すぐに改修をご検討ください。

塗り替えが必要な劣化状態

  • ・雨漏りしはじめた
  • ・塗膜の剥がれ
  • ・さび
  • ・外壁面に膨れがみられる
  • ・塗装面を手で触ると手に粉が付く

など

一般的に屋根や外壁の塗り替えは10年周期が目安とされていますが、上記のような症状がみられる場合はその限りではありません。
塗り替えや修繕を迷っている間に、「建物内部の建材の補修も必要になった!」と大きなダメージへとつながるリスクがあります。
建物の経年劣化がみられる場合は、早めに施工会社へご相談ください。

塗装工事の工期はどれくらいかかる?最適な時期に施工を依頼するコツ

屋根・外壁の塗装工事にかかる施工期間や費用のイメージ。

塗装工事をご相談いただいてから実際に工事へ至るまでに、日程や工期のお打ち合わせ、塗料の準備などがあります。
工場・倉庫・店舗の場合は、稼働状況や営業時間を考慮し、施工スケジュールを組む必要があります。

工期の目安としては、屋根の塗装であれば、1,000㎡で1週間~10日、5,000㎡で1カ月半ぐらいです。壁の塗装であれば、その1.5倍から2倍です。(※1)

また、人気のシーズンや改修時期に合わせた施工では、塗装面積の大小や地域にもよりますが、着工の3~4カ月前ぐらいからご相談いただくことで、ご希望に沿ったタイミングでの完工が可能です。(※2)

※1.防水工事やカバー工法の場合は工事内容により異なります。
※2.お正月、お盆、ゴールデンウィーク中については、床の塗装工事を希望される場合、1~2年前に予約をいただかないと工事手を確保できない恐れがありますので、ご注意ください。


塗装工事は施工時の気候が仕上がりや工期に影響するため、塗装に最適な季節は「秋」です。
しかし、それ以外の季節でも、季節ごとの特長を理解し、留意しながら施工することで、仕上がりの質を保つことができます。

「塗装箇所の劣化が気になる」「そろそろ塗り替えたい」と感じた時が、塗装工事をご検討いただく良い機会であり、ベストな時期・タイミングといえるでしょう。

工場・倉庫・店舗の屋根・外壁の塗り替えにおすすめの塗装工事

<外壁の汚れ・劣化に!>
・ウォールコート https://kankyo-shiroki.com/product/wall-coat.html

<暑さ対策、節電に!>
・遮熱塗料ミラクール https://kankyo-shiroki.com/product/miracool.html
・ミラクールウォール https://kankyo-shiroki.com/product/miracool-wall.html

<雨漏り対策、屋上・屋根の劣化に!>
・防水工事シームレス工法 https://kankyo-shiroki.com/product/seamless.html

この記事をシェアする